座禅のうれしい効果

座禅の生理メカニズム



さて、座線と言うのは精神面だけの効果なのでしょうか?昔から「苦しいときの神頼み」とも言いますが、実はそれだけではないようです。座禅をすることで心にリラックス感を与え、それが心身の元気につながっていくわけですが、こうしたいわゆる生理メカニズムにはちゃんと科学的にも明らかな面があるのです。

そのポイントとなるのはセロトニンと呼ばれる神経伝達物質にあります。セロトニンという物質は「ノルアドレナリン」、「ドーパミン」と並ぶ、体内で大変重要な役割を果たす「三大神経伝達物質」なのです。この神経伝達物質というのは、体の内外から受けるさまざまな刺激に反応し、その刺激情報を脳内の神経細胞に運ぶ物質です。それがセロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリンです。

この中で、気力、やる気などに反応する物質がドーパミンです。ただしこの物質は過剰に分泌されると暴走してしまい、依存症や過食症にもつながります。一方のノルアドレナリンは、ストレスに反応する危機管理物質です。これも強いストレスを受け続けたりして増加すると、パニック障害、うつ病など症状を引き起こすことがあります。

そしてセロトニンですが、前述したノルアドレナリン、ドーパミンの過剰による暴走を抑制し、心の安定性、バランスを調節する作用の伝達物質です。このように重要な物質であり、セロトニンが不足してしまうと、精神バランスが乱れて、暴力的になったり、逆にうつ病になったりするとされています。このセロトニンの分泌に座禅が関係しているのです。